アイラブ腎臓

人間ドックで尿検査にひっかかった…その何気ないきっかけから、Iga腎症対策のための減塩生活を中心とした記録です。

腎生検ってこんな検査

腎生検は、腎臓組織に針を刺して、糸球体組織をゲットし、ゲットした組織に対して直接3パターンほどの検査・診断をおこなうもの。

尿検査や血液検査は、臓器を駆け巡る血液や、臓器から濾過され出てきた老廃物の成分を診るもの。MRIやCTは画像診断、臓器そのものをナントカ写真に撮って、異変をみつけるものだとすると、それらでは何とも判断つかない場合に、臓器そのものの組織を実際に診るってことが必要になってくる。

腎臓はそれを「腎生検」と呼ばれる、針を2,3回刺して組織を採取する生体検査でおこなう

ってことらしい。

 

腎臓は太い血管もあるので、安全のために腎臓の下側を狙って差します。さらに、よほど事情がない限り、左側の腎臓に針を刺します。これは、医師の立ち位置・利き手と被験者の位置取りによるもので、右利きの医者で、被験者の腎臓に問題がない(左がないとか、左が縮んでいるとか)なければ、まず問題なく左側の腰を刺されます。

位置はちょうど、ベルト位置の下あたり。腰にくびれがあるひとは、一番細い部分からなだらかに尻に向かうあたり。

もっと下の尻よりかと思ったら、意外と腰だな、と思いました。

両手を腰の後ろにまわして、後ろにそらすときに支える左手の指に、刺したあとが当たります。

 

慈恵医大の場合、寝ているベッドで検査室に移動します。最低限、検査後の動きを減らすためですね。

で、ベッドごと検査室にはいりますと、想像以上に大人数が待ち構えています。

なぜか主治医と検査する担当医は別でした。

大学病院なので(事前の説明は一切なかったけれど)見学の学生が3,4人おりました。桃太郎医師団よりキジとイヌ、そして学生たちの先生らしき、ベテラン医師が、ここからの検査の一切を仕切りました。

私に対する指示や確認などは、この教師っぽいベテラン医師がきびきびとすすめました。どうやら彼の指示のもと、私に実際に針をさすのはキジの子のよう。

 

検査室でうつぶせになる。

四つん這いになって、下に防水シートをはさむ。

おなかの下に枕をさしこまれ、うつ伏せにねる。

血圧・脈拍をはかるクリップなどを付けられる。

上下分かれるタイプのパジャマをがばっとめくられ、腰の位置を大きく露出。

ここから、パジャマに染みてえらい目にびっちゃびちゃになるくらい、繰り返し消毒液をかけられる。

エコーで、腎臓の位置を確認しながら、医師たちは針を刺す場所をきめて、体にマジックでしるしをつける。

それから、麻酔と針さすときパッチンって結構大きな音がするよ、という話と注意点が説明されます。

ベテラン医師の号令のもと、息止めて刺すタイミングを試す練習を3回くらい。

そして、すでに消毒液でしっとりなのに、さらに3回くらい消毒かけられてから麻酔開始。

この麻酔は、鋭く細い針でかなりチクチク。でも歯の治療の時にやられる麻酔に似てるかなあ。「イテテ、イテテ」と私は声に出しましたけれども、身をよじるほどではない。これっくらいならまあ、検査だ手術だの中ではちょろい方なのでは…。

数日後同じ検査受けた、同室のご婦人は「思ったより痛かった!」とおっしゃってました。

私はひたすら「歯医者の麻酔みたい」と思ってました。

で、この麻酔を、試しに刺されても感じなくなるまで何本も刺します。10本くらいいったんじゃなかろうか?「まだ感じます?」「ウン」ていうとすぐ麻酔追加。ガンガン追加。

で腎臓まで麻酔を効かせたら、いよいよ本番の針刺し。これは一切痛くありません。

そこまで衝撃も感じません。

練習通り、息を吸ってはいてまた吸って、息を止めて絶対に動かない。

そこにキジ(研修医)がベテラン医師の指示のもと刺す。3回中1回はベテラン医師が自分で刺してましたね。ちょっとでも不安なら即ベテラン医師が交代と、万全な状況のようでした。

で、終わったあとは、号令のもと仰向けの体制に。全員で抱えられてえいやっとひっくりかえされるのです(腰をひねったりしてはいけないので)。

で、ここから即病室に戻り、止血剤の点滴開始。

検査した幹部の下には、圧迫用のタオルが折りたたまれて挟み込まれていますが感じませんでした。

なぜなら皮膚麻酔がきいているから。

 

腎生検を終わった人は、よっぽどのビビり出ない限りこう思ったのではないでしょうか。

思ったよりしんどくなかった、と。

そして、検査後いよいよ24時間の身動き禁止タイム開始ですが、最初の3,4時間は特に、一切動けません。この時も案外こう思いました。

そんなにつらくないなあ、と。

4時間当たり過ぎると徐々に感覚が変わってきました。